「天空の城ラピュタ」と「風の谷のナウシカ」というジブリ作ついて
スタジオジブリの中でもこの二つの作品は特別なものであると私は推測する。天空の城ラピュタと風の谷のナウシカが社会にまた日本文化に及ぼした影響は大きいだろう。これまで多くの作品を作り世に出してきた。「千と千尋の神隠し」「もののけ姫」「となりのトトロ」など作るたびに大ヒットをかさなていく。しかしその中でもこの二つ作品は宮崎駿にとって何かターニングポイントなった作品ではないだろうか。この二つの作品があったからこそ次々と大ヒット作品がうまれたのではないだろうか。またスタジオジブリという名が宮崎駿という存在が世の中に広まったであろう。
ナウシカでジブリ作品が終わってしまうかもしれないと思ったんですか?
ナウシカについて宮崎駿はこのように語る、しかし、天空の城ラピュタでも同じ事が言えるのではないだろうか。大ヒットした風の谷のナウシカその後ジブリ作品としてラピュタが続くが必ずしも次もヒットするということはないだろう。結果ラピュタも大ヒットすることになるがラピュタを作るにあたって大きなプレッシャーもあっただろう。その反面、宮崎駿監督の挑戦もみてとれる。
ラピュタの経緯
ナウシカのあらすじからラピュタのあらすじへとつながること
ペジテは壊滅状態であった。生き残ったペジテ市長らが現れる。彼らがペジテを占領していたトルメキア軍を蟲に襲わせていたのだった。しかも、風の谷のトルメキア軍を標的とした作戦の第 2 段も発動されたという。事実を知ったナウシカは、谷に知らせるためにメーヴェで飛び立とうとするが、市長らに取り押さえられ、アスベルともどもペジテのブリッグに収容されてしまう。一方、風の谷では、森に胞子が残っていたことで大騒ぎになる。谷が腐海に飲み込まれるのを防ぐため、結局森は焼かれることになるが、これをきっかけに村人達が暴動を起こす村人達は砂漠に逃れて宇宙船の残骸に立てこもる。
監禁されていたナウシカは、ラステルの母の協力でペジテの少女と入れ替わり脱出しようと試みる。しかし、そこにトルメキア軍が急襲し制圧されていく。ナウシカは脱出をためらうが、アスベルが身を呈してナウシカを逃がす、自らは仲間とともに船内で必死に抵抗を続ける。そこへ、ミトが駆け付けユパがトルメキア兵を制し、ペジテの人々を救う。
全速力で谷へと急ぐ。その途中、目を真っ赤にした王蟲の大群に遭遇する。ペジテの飛行ガメが、王蟲の子を囮にして大群を呼び寄せていた。飛行ガメに乗るペジテ人を説得しようとする。しかし、ペジテ人はナウシカを敵だと思い込み、メーヴェを狙って固定砲を撃つばかり。飛行ガメに飛び込んで酸の湖(うみ)の中洲に落下させる。王蟲の子を群れに返そうとするものの、怒りで我を忘れた王蟲は暴走を止めず、谷に向かって突進していく。
風の谷では、トルメキア兵が攻撃を開始しようとした時、ミトが到着し、避難を勧告する。谷の人間は避難したが培養中の巨神兵を復活させて王蟲の大群を撃退させようとする。しかし、巨神兵は復活させるには時期尚早で腐っていた。そこへ、ナウシカが王蟲の子と一緒に王蟲の大群の目の前に降り立ち王蟲はナウシカを突き飛ばし突進する。すると、突然王蟲の攻撃色が消えていき、突進も止まる。王蟲の触毛で持ち上げられたナウシカは、その不思議な治癒能力によって蘇る。こうして「風の谷」は救われ、王蟲は森へと帰っていった。トルメキア軍は撤退し、アスベルはユパとともに旅に出ていく。
という物語である。
ラピュタのあらすじ
ある夜、飛行中の客船が空中海賊ドーラ一家に襲われます。客船にはシータという少女がいました。逃亡を図ろうとしたシータは、客船から落ちてしまいます。シータのペンダントの石が光を発し、シータはゆっくりと降下していきました。鉱山町で働く少年パズーはその光を見つけ、シータを助けます。そしてパズーはシータを連れ、ドーラ一家とムスカの追跡から逃れようとします。ドーラとムスカの狙いはシータのペンダント飛行石でした。飛行石はかつて高度な文明を持っていたラピュタ人が使用していた石です。
また飛行石は、天空に浮かぶ城ラピュタへ繋がる鍵となるものでした。しかし2人は特務機関に捕らえられました。ムスカは、パズーの生命の確保と引き換えにシータの協力を仰ぎます。シータは了承し、パズーは独り帰されました。パズーはドーラと組み、シータ奪還に繰り出します。幽閉されたシータはラピュタのロボットが、飛行石に呼応するように目覚め、暴れ始めていました。要塞は破壊され、騒ぎのなかパズーたちはシータを取り戻しますが、シータは飛行石を落としてしまいます。石を手に入れたムスカは空中戦艦でラピュタに向かいました。またドーラ一家も戦艦を追ってラピュタを目指します。途中、シータとパズーはドーラ一家とはぐれてしまいますが、ラピュタの空中庭園に辿りつきました。2人は、ドーラ一家が政府に捕まっているのを目撃し、彼らの逃亡に一役買います。しかし再びシータがムスカの手に落ちてしまいました。実はシータはラピュタ人の末裔で、ムスカも同じく生き残った一族のひとりでした。
ムスカの狙いは城の中枢にある巨大な飛行石と、ラピュタの高度な科学力です。それを手に入れれば世界の王として君臨することも夢ではありません。だからムスカは政府で働いていたのでした。ラピュタの兵器を手に入れたムスカは将軍や兵隊たちを虐殺します。ムスカから飛行石のペンダントを取り返したシータは、パズーとともに「滅びの呪文」を唱えました。するとペンダントは光り、ラピュタの城は崩れ始めました。ムスカはその崩落に巻き込まれ、死んでしまいます。シータとパズーが慌てて城から脱出すると、城の中枢に眠る巨大な飛行石は、天高くのぼっていきました。空中を漂流していたシータとパズーはドーラ一家に拾われ、帰宅の途に就きました。
世界こそ違うが二つの作品には似た個所が多い。ナウシカに登場する巨神兵とラピュタにで登場するロボットどちらも人間にとって脅威的であり、また軍事的武器として使える。ナウシカとラピュタに出るキツネリスだがラピュタの世界では数多く存在していることが確認できるナウシカでは一匹であった。もし世界がつながっていると仮定するとナウシカが奇跡をおこし自然が清浄されその後ラピュタのあらすじへとつながっていくのかもしれない。「僕にとっては、世界としては同じなんですよね。そこに腐海が入ってか入ってないかっていうだけの話」(風の帰る場所)
ナウシカとラピュタそれぞれ主人公は空での場面も多くみられる。ほかにも紅の豚、千と千尋の神隠し、となりのトトロなど空を飛ぶシーンがよくある。宮崎駿監督は空を飛ぶということに何か思いがあるのかもしれない。
ナウシカのラピュタの違いとまとめ
きく違うところは主人公が二人いることまたヒロインがいることによりラピュタではナウシカとは違いラブコメディーをえがけるところである。それにより男の目線女の目線と見る側の視点も変えることに成功したのではないだろうか。
「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」この二つの作品が宮崎駿のこれからに及ぼしたもの社会、日本の文化に及ぼした影響は素晴らしいものであることは間違いない。自分は多くのスタジオジブリを幼少期からみてきて育った。そのような子供は今多くいるだろう。そのなかでテーマや宮崎駿からのメッセージを読み解くのは難しい、しかしその時代にあったメッセージを必ず。宮崎駿監督は送っている。だからこそ彼はナウシカを作った時から今まで成功し社会に文化に影響を与えることが出来たのではないだろうか。